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三菱製「新型オフライン品質検査装置」本格稼働

●’10.6

三菱重工の印刷機械関連会社「三菱重工交通機器エンジニアリング㈱(略称 /MHI-TES)開発による「新型オフライン品質検査装置」が埼玉県戸田市の有限会社秀英工芸様で本格稼働に入りました。

以前よりお客様から「刷り物のヨゴレや文字欠けによる不良品を見過ごして事故になってしまう事が多いが、何とかならないか?」というご相談を受ける事が多くありました。

特にページ物を印刷されており、四六全判などの大判で面付けの多いお仕事では、ほんの小さなヨゴレや文字欠けなどを発見する事はオペレーターの方にとっても非常に神経を使う作業であり、また、充分に気を付けていてもクライアントから「不良」「事故」とされてしまう場合が多いとの事でした。

従来からも「品質検査装置」は多数ありましたが、インラインの物が主流で価格も高く、なかなか設備をするにはお客様の負担が大きい物でした。

しかも、お客様のお声を聞いてみると「必ずしも全品検品で無くても良い」「大ヤレだけでもチェックできないか?」と言ったご意見が大変多く、それならば価格も比較的安く設備できるのではと思い今回の開発になりました。

今回の『三菱製オフライン品質検査装置』は、リモコンデスク状の台の上に刷りだし時のOKシートを置き、刷り本の絵柄を読み込ませます。
そして、任意のタイミングで抜き出した印刷サンプルを読み込ませ、最初のOKシートと比較して変化が無ければ「良紙」汚れや文字欠けがあれば、その程度により「警告」「欠陥」と判定し、画面上で欠陥の場所を表示し、合わせてその部分をアップにした画像を表示して注意を促します。

これにより、今までは見逃してしまった細かくて判別しづらい「欠品=ヤレ」を判別する事ができます。

操作はタッチパネルで大変簡単に行う事ができます。

『三菱製オフライン品質検査装置』の主な機能と、仕様は以下の通りです。

【 主な機能 】

OKシートと被検査シートを比較検査

オペレーター様が目視で行っていた検査をコンピュータで行うことにより、見逃しのない検査を短時間で行うことが出来ます。
要求される印刷品質に合わせ、検査精度をワンタッチでセットできます。

操作が簡単な高速検査

検査は規定の位置にシートを置き【検査】釦を押すだけの簡単操作。約11秒で判定し欠陥有無をタッチモニタに表示します

高精度な検査性能

0.20mm/画素の高性能デジタルカメラを採用し、高精度な欠陥検出を実現。(印刷物により検査精度は異なります)

検査机

検査シートを置く机は機械の色見台を使うことも可能で工場のスペースを有効に使えます。

【 主な仕様 】

検紙サイズ 1120㎜×820㎜ 以下
操作・表示 19インチワイドタッチモニタ。(1440×980pix)マウスとキーボード操作も可能。
照明 インバータ式蛍光灯 32W×2灯。上部外乱光は遮光必要。
カメラ・検査・架台 W1600㎜×H2300㎜×D1000㎜
画像処理 カラー処理。RGB各色処理。画像を4分割(4CPU並列)処理。
操作・表示 19インチタッチモニタによる操作アイコンと画像をタッチで拡大表示。欠陥部にマークを表示します。
ジョブ名も画面上のタッチキー操作で入力可。
処理時間 基準画取込:14秒。検査(良紙):11秒。検査(欠陥有り):12秒~。
機能 OKシートとの比較による汚れ(インク、油、紙粉など)、文字潰れ、文字欠けの検出。
基準紙、欠陥紙の画像データの自動保存。
保存HDD容量500GB。(基準・検出画像約6000枚分)

ベテランの機長様も「マンガ等、絵柄が細かく面付けも多い仕事は、特にゴミ付きに気が付かない場合があったが、この装置で確実にはじいてくれる。操作もすぐに覚えられた」とのご評価を頂きました。

本装置はインラインの品検装置のように「全品検品」はできませんが、10,000回転以上のスピードで動いている画像を検知するインライン方式に比べて、デスクの上で画像を読み込むため「検知精度」はより高くなっています。

有限会社秀英工芸様のご厚意により、見学させて頂く事が可能ですので、ぜひ弊社までお問い合わせ下さい。

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